最近先物市場にも参加者が増えてきたようで初心者からの問い合わせも増えています。
それはそれでいいことですが、甘い事ばかりもいえませんので過去に何度も取り上げたことでもありますが、もう一度自分も初心に帰るつもりで答えてみます。
中級者だと思う人は重複しますので見なくても結構ですね・・・・・

先物市場に踏み入れる人は少なからず投資経験があるひとで、全くの初心者からいきなり先物はありえません。
FXや株式で好成績を収めて、次は先物だと鼻息の荒い人は稀で、大体は失敗からハイリターンで一気に挽回と大穴を狙う人が多いはずです?
確かに先物は優位性があります。先物といっても日経225は先物らしくないものです。
殆どは指数と同じ動きで期先のものでも値は殆ど変わる事はありません。
季節性も無い事は当然です。商品の先物とは全く違っています。
優位性は証拠金取引である事です。
株式では値上がりして利益を確定しても、再投資には株数を減らすか同じ金額を投入しないと、同じ銘柄は買えません。先物は利益確定から更に積み増しも可能です。
資金が無くなった人が最期に先物に辿り着き、棺おけに入ってしまう流れもここにあります。
しかしまた復活も数万円の証拠金から可能であるので、再チャレンジが可能な点も優位性?でしょう・・・
基本的にどの投資商品でも上がるか下がるだけの二者択一のはずです。
さいころを振って決めても最期は50%の確率のはずですが、不思議な事に勝つ人は15%くらいと言われています・・・・・・
難しい事ではなくサイコロであれば一回で勝負は明白です。勝っても負けても次に移行します。
トレードはそこが違って引き際は自分で決めます。
負け際も難しく粘ろうと我慢します。勝てばもっと増やそうと粘ります。
つまり一回の勝負が決まってはいません。
経験から負けは早く手仕舞いLCは20円とか30円で切りよく決めている人が多いです。
それが出来なくて100円200円とズルズル行く人も多い・・・・
勝負が負けは負けと一方通行であれば簡単です。
勝ちは勝ちで勝負が付くなら良いですが、そうは行きません?
値が戻ってしまうからです?
相場にトレンドがあるものですからさっきまでの負けが逆転して勝ちに変わる。勝ちも負けに変わってしまう。
時間によって勝負が変わってしまう。負けも勝ちも早く確定しないといけないという強迫観念もあります。
負けは大きく負けるかもしれないという不安に追い込まれます。
勝ちは早く確定しないと逃げてしまうと言う不安があり、そもそも大きく値幅が取り難い方に傾いています。
もう一つ不利なことにスリッページと言うものが存在します。
ラージで見ればエントリーした時に10円のハンデを追うことになります。
手数料は無視してもポジションを取ったときに不利な状況からスタートしているわけです。
具体的に考えて見ますと、今相場が19900円売り19890円買いの状態とします。
この状態で買いから入りたいと思います。上げ相場のトレンドを想定します。
上げ相場に向き合う時890円の板に玉を置いたのでは約定は難しいでしょう?
玉の食い合いで上手く約定する場合もあります。
しかし自分の玉だけ拾われて上げて行く等と想定しても仕方ありません。
そう言う場合は下げてしまう場合も多いものです。上の売り玉にぶつけていく、つまり成り行き買いの状態が多くなるはずです。それ以外は逆張りの指値と言う買い方で一般的ではないので、この際は省きます。
つまりエントリーした状態で勝ちに行くには最低19910円が確定しなければなりません。900円売り890円買いの状態からエントリーしたので、同値で降りられる場合もありますが、-10円と同値おりが現実の選択肢です。
正確に言えば-10円で逃げることは可能な選択肢で同値は運です?
つまり-10円からスタートする事になります。そして同値を超えて+10円と運びますから、常に-10円からのスタートです。
日々変わる相場の中では、チャートの過去の時間軸を長く見たら+200円でも結構あります。
しかしトレンドは上に下に変化しますので、よほどの自信か資金に余裕が無いと長く引っ張る事も出来ませんし、それが自分の思うとおりに運ぶかは別です。
1日に600円も動く事もあるのですから、我慢したとしても何度も押し目買いを入れるはず、それが出来ない人は大きなロスカットで逃げているでしょう。
この20円30円の押し目をどう判断するかで勝敗の分かれ道を決める事になります。
書物や証券会社の手引きでは-20円くらいできっちりロスカットを設定して大きな負けをしないようにするのが基本です。これが出来ない人は相場には向きません。そう書いてあるはずです。
これを実践して自動ロスカットで挑めば勝てるでしょうか?
おそらく大半が負けると思います。
負けは確定しやすく勝ちは思うほど延ばせないものです。多くの人が負けたところで確定します。
理屈は都合の良いようなものを選びます。ここで損切りしたほうが良い出直せば取り戻せる?
上がると思って買ったはずですから、意外な方向に来てしまったのですから、始めの根拠は崩れて仕舞っています。後は不安だけです・・・・・・・
こうして負けを確定していきます。
逆に勝ってもありえない方向の経験ですから早めに決めたくなります。
利小損大の取引が多くなっていきます。
負けたところで勝負を決める。これの繰り返しです。30円負けたら40円は取りたいと自分勝手な計算が働いて
+20円では迷い結局同値で降りたりもします><
普通に考えたらスリッページもあり、心理的な不安もありで負けやすい勝負になっていることはあります。
その中では普通にやっていたら、おそらく負け組に入り心理的な罠から抜け出せなくなってきます。
不安スイッチというものがあり、負け組はすぐに押したくなります?
勝っても負けても直ぐに押してしまうのです><
トレードではなく、見た目の安心感のある動きが続くと買いたくなり、後は不安スイッチで確定します><
それでは大相場になって指数が10,000円上がっても、良くてトントンという成績に終わってしまいます。
世界情勢や経済ニュースに勝利の糸口はありません。
自分の心の中にこそあるのだと知れば勝ち組の仲間に入っていけます。しかし知ったという事は聞いたと言う事と同じレベルではありません。体得して自分の潜在意識の中に叩き込んでこそ不安スイッチから手が離れることができます。